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「ハァハァ………」
激しく絡みあった後、俺様はセーラを抱き締める。
「…………ザ、ザケン………」
彼女も俺様の名を呟き、今度は俺様を抱き締め返してくれた。
「………解らねぇ、解らねぇが、多分俺様はお前を愛している、間違いなく愛している!」
「……………」
「だ、だから俺様と共に来い!俺様の傍に居ろ!俺様が必ずお前を幸せにしてやるから!」
18のガキは、伴侶を得る事の重さを知らぬまま、猪の如くの感情だけでそう言った。
現代でいえば、呆れるくらいの無計画なプロポーズにあたるだろう。
「………ザケン、そ、それは……」
「セーラ、た、頼む!どうか俺様と生きてくれ!俺様に愛を、知識を、人間らしさを教えてくれ!」
形振りなんて構わない。
もう俺様の頭の中は、セーラと生活する想像だけで一杯になっていた。
「………嫌………じゃない、憎いけど、その気持ちは素直に嬉しいって思う」
「セ、セーラ!?」
答えを聴いて喜んで顔を上げるが、何故か彼女は、再び哀しく泣いていた。
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