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「良かった、絶対断られると思ったんだけど 声かけて正解だった」
顔をマフラーで隠してうつむく僕に優しく爽やかに笑う彼は楽しそうに暖かい珈琲を静かにすすった。
「今度ね、俺個展するの。それの作品のイメージにあう人間がいなくてさ。でも君にあの日出合ったわけ。運命だよねこれはもう」
(運命……)
彼のささいな言葉にいちいち反応してしまう。なんだか嫌だな。
「あ、なんか勝手に話進めちゃってごめんね。やっぱりモデルやだ!とか思ったら言ってもらって構わないから!強制的にモデルになってもらうのはやっぱり俺も嫌だからさ。」
「あっいや、だい じょうぶです……、」
「そう?よかった、」
あぁ、そんな笑顔見せられたら もう僕は。
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