14人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっ君中3だったの?!」
「一応……、」
「よく補導されなかったな怖っ!」
彼は僕が中3だということを知って驚きを隠せないようだった。
そんなに大人びたように見えるのかな……。
彼が僕自信を撮るために、まずはじめに自己紹介とかお話をしようってことになった。
彼は29歳のそれなりに有名なカメラマンらしく、名前は井上鈴と言うらしい。
どうやら女らしい名前があまり好きではないらしい。
「へぇ、君にはお姉さんがいるんだね。何歳離れてるの?」
「6歳、離れてます」
「っつうことは二十歳ぐらいかぁ、わかー」
「立川、さんは兄弟、とかいるんですか」
「あー俺ねー」
ちょっと顔が歪んだのが分かった。
「兄ちゃんがいるよ。一つ離れてたの。」
「……そう、なんですか」
なんか、自己嫌悪……。
「それじゃあ、撮影にはいろうか」
「……はい、」
それからは、色々と話しながら 写真を撮られた。
今思えばあんなのでよかったのかな、なんて不安になる。
なんだか とてもキモチワルイ。
「今までありがとうね。DMが出来次第送るよ。」
「あ、ありがとうございました」
「俺んちから帰れる?」
「大丈夫です、」
「そ、よかった じゃあまたね」
「は、い」
そんなやり取りをして、僕の目の前でドアが閉まった。
なんだか、拒絶されたという気持ちが 胸のところで溢れかえる。
最初のコメントを投稿しよう!