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疲労感と焦燥感に襲われる五人は、落ち着きを無くしていく。もっとも、このような状況で落ち着いていられる人間が居るとは思えないが。
「お、おい、見てくれ!」
奥野が窓の外を見て指を差している。その先を見た結城が安堵の表情を浮かべる。
「やっと、救助が来ましたよ。自衛隊の災害派遣部隊が来ました。」
「本当に?良かった…。」
村岡が安井と顔を見合わせ、涙を浮かべる。しかし、結城の顔は、安堵の表情を浮かべてすぐに、暗い顔になった。
「どうした結城くん。」
「いえ…別に…。」
「どうしたというんだ。」
「結城くんは、大切な彼女と連絡が取れないそうなんです。」
「そうだったのか…。」
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