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通りに出ずに上陽高校まで進むのは、至難の技だ。通りにはまだアンデッドたちが複数うろついている。
「どうする…。見つかるのも時間の問題だぞ…。」
「結城さん、ここは思い切って走り抜けましょう。」
「それしかないか。よし、行こう!」
結城と二階堂は、アンデッドの目をかいくぐり、通りを駆けた。離れたところで自衛隊がアンデッドと戦闘しているため、この周囲のアンデッドも銃声に釣られて自衛隊の居る方角へ進んでいく。
「これで進みやすくなったな。上陽高校はもうすぐだな。行こう!」
「危ない結城さん!」
結城の前に大口を開けたアンデッドが居た。結城はとっさにしゃがみこんだ。そこへ、二階堂が青竜刀で一閃する。アンデッドの首から上が、地面に落ちた。
「あっ…危なかった…。二階堂くん、ありがとう。」
二階堂は笑みを浮かべ、首を横に振る。礼には及ばない、そう示した。
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