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「なっ…化け物かよ!」
結城がショットガンを構えた。天井から降ってきたその化け物は、全身赤黒く、鋭い爪を持ち、獣のように四足歩行をするようだ。口には鋭い牙が見えている。
「こんな化け物が現実に居るなんて…。」
結城は構えたショットガンを撃った。散弾が怪物に向かって飛翔する。しかし、その怪物は散弾を避け、天井に張り付いた。
「なんで避けることができるんだ?」
結城は近くにある階段を駆け上がる。怪物の相手をしに来たわけではない。大切な彼女を助けるために来たのだ。
「グオオォォ!」
怪物が雄叫びを上げる。結城は二階に上がると、廊下を全力疾走した。怪物が再び吼える。結城が後ろを振り向くと、怪物が追いかけてきていた。怪物の虚ろに開いた目が、結城の姿を捉えていて、だらしなく開いている口からは粘液がこぼれている。
「このままじゃまずい!」
結城は振り返りざまにショットガンを撃った。無理な体勢からの射撃で、結城は体勢を崩してしまう。しかし、怪物も散弾を避けれずに、被弾する。
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