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「漸く来たぜこの日が!
これで、俺が英雄の生まれ変わりだって証明してやる!」
仁王立ちで胸を張って言うのはキム。
「何言ってるんだよ?キムがそうだなんて、決まってないだろ?」
「そうよ!私達にだって、可能性はあるんですからね!」
そう言ったのは、ジルとエミリだった。
「フン!英雄が女な訳ないじゃんかよ!
ばっかじゃねえのー?」
嘲笑うように言うキムに怒り出すエミリ。
「何よ!そんなの判らないじゃないの!」
「ハン!女が男に勝てる訳ねえんだよ!
大人しく引っ込んでろよな!」
キムの言葉に、エミリは悔しさに唇をかみしめる。
「な、何よ!そんな事ないもん!絶対に、無いもん!」
怒りに身体を震わせるエミリにその様子を嘲笑うキム。
「いっくら、英雄だって言ったってよう。
女が英雄じゃあ皆、ついてこねえよ?
英雄は男じゃなくっちゃなあ!」
キムの言葉に、とうとうエミリは泣き出してしまった。
「もう!キム!女の子を泣かしちゃダメだよ!」
ジルは優しくエミリの頭を撫でる。
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