子供達五歳

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「さ。手を置きなさい」 教師の言葉に、次に入ったアルは緊張した表情で手を置く。 すると、今度は違った意味で驚く反応が起こった。 それは、色の変化は全く起こらなかったのだが、強烈なスパークのようなものが水晶珠の中で巻き起こり、水晶珠は一瞬で粉々に砕け散ってしまった。 部屋の中は悲鳴が起こり、そして沈黙した。 アルは青ざめてオロオロとし、教師達は顔面蒼白だった。 「な・・・・・何だ?今のは!」 「色は・・・・出なかった?」 「じゃ、無属性?」 「なのに、中が光って吹き飛んだって・・・・・・魔力量は多いのか?」 「でも、無属性ですよ?使えるの?」 「どうなってるんだ?」 教師達は、口々に言い合う。 今まで、学園で教育に携わって来た者達も戸惑う。 当然だ。 こんな反応は今までに考えられなかったから。
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