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「まだなのか!まだ、神殿に明りは灯らないのか!」
大きな声が響くのは、王国の城の一室だった。
そこには、明らかに王だと思われる男と神官と思われる男と将軍のような人。
そして、魔法使いのようなローブを羽織った人の4人がいた。
大きな声を上げたのは将軍。
困った様子で頬を掻きながら言うのは神官。
「未だ、光の珠が灯ったのは確認されておりませんね」
「本当に生まれ変わって来るのかのう・・・・・・・」
そう言ったのは、魔法使いのようなローブを羽織った賢者と言われる人物。
すると、王は言った。
「我の先祖の王からの言伝だ。
『彼は絶対に約束を違えるような人物ではない。
この国・・・・いや、全ての人類が危機に瀕した時。
彼が必ず戻ると言ったのなら、それは事実だ。
彼はそう言う人物で私の一番の親友なのだから』
そう伝えられているのだ。
間違いは有りえない」
王の言葉に眉を寄せる将軍。
「だが・・・・・現実に魔王は復活し、我々人間は危機に瀕している。
次第にだか、確実にこうして攻められて人間の住む場所は狭められているのだ。
今、生まれたとしても使えるようになるのは、20年は先になるだろう!
なのに、兆候が全く無いのだぞ!
本当に現れるのか!」
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