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それが一番の間違いだったんだろう。立ち漕ぎで景色も何も通っていた道すら覚えて居ない。
夢中で漕いでいた。ただそれだけだった。
ーーーーーーそして世界は反転する。
気が付くとガードレールを俯瞰していた。
甲高いブレーキ音と共に自分の体が宙を舞い、全身に受ける風と痛みの中ようやく理解する。
跳ねられた。
トラックを見下ろしながらスローモーションで、落下していく様を認識しながら思った。
走馬灯って見ないんだな。それと同時にもう一つ思った事があった。
ーーーーーー俺死んだわ。
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