こんなのって有り?

9/48
前へ
/242ページ
次へ
 目の前には、どうみてもカエルのヒシャゲた様な、無惨な姿の自分が横たわっていた。 「コレが優待離脱ってやつか!」  優待されたくねぇ。  セルフボケツッコミを終えると、自分は死んだのだと再認識した。  そのまま佇んでいると、見覚えの有る水色の自転車が俺の死体の前に停車する。 「…………お兄ぃ……」  実の妹、西野 エイミ(中2)が、顔を伏せながら固まっていた。 「てへぺろ!オラ、死んだっぺさ」  目に入れても痛くも痒くもない妹に、聞こえるはずのないラストボケーを放ち人生は幕を閉じると思っていた。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加