苦渋

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「椎奈さん。明日なにしたい?」 火照った身体が冷め始めた頃。 ベッドの中で、後ろから抱きしめた私の首筋に唇を触れさせながら、諒太くんが尋ねる。 「特に、は、ないかな」 目の前にある諒太くんの長い指。それに自分の指を絡ませていつも通りのつまらない答えを返した。 「じゃあさ、手伝って欲しいことがあるんだけど」 言いながら、チクッとした痛みを私に与える。 「…っ。諒太くん、跡つけたら」 「平気。見えるとこにはつけてないよ」 「でも」 「本当は分かりやすいとこにつけたいけど、椎奈さん肌が白いから目立っちゃうもんね。困らせるようなことはしないから大丈夫」 「それは、助かるんだけど。…も、そろそろ」 「見えないから沢山つけてもいいよね」 そう理由をつけて、私の身体の至る所に唇を押し当てる諒太くん。 「っん」 触れる度にピクッと跳ねる身体。
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