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「何が起きたのよ」
今度はナツがTHE無傷だった。
「今のは、主様の魔法結界だ。そこそこは、攻撃を防げるから、上手く使いこなすんだぜ。後、魔人は生半可な攻撃じゃ表面の黒装に阻まれて、届かないから、気をつけるんだぜ」
シュガーは落ち着いた様子で、フワフワとナツの周りを飛びながら、ナツにそんなことを伝え、どこかへ、行ってしまった。
「じゃあ、どう戦えって言うのよッ!………うわっ!」
「ゲァッ!」
魔人も羽をはためかせ、ナツと同じように空へ飛び上がった。
今までは、ナツに無関心のようだった魔人も、攻撃をされたからか、ナツに対して攻撃的になっているようだった。
「距離をとる」
ナツは間合いに入らないように、飛びながら、魔人から、距離をとった。
「アタシは飛べる、速く飛べる。アタシは負けない」
自分を信じる、そのためにナツは、何度も、自分に言い聞かせていた。
「そして、絶対に助けるッ!」
そこでナツは、ある一つの攻撃方法を思い付いた。
すかさず、ナツは急上昇をした。
町を一望できるぐらいの高さまで、上昇した。
「砕けないなら、攻撃を強くすればいい、なら、アタシは加速する。加速する事で、この攻撃を届ける」
ナツは魔人に目掛けて、加速をつけながら、落下をしていった。
「届けぇぇぇぇえ!」
『流星落とし(メテオ・フォール)』
「………………ゲハッ」
魔人の守備力を上回ったナツのステッキが、魔人の腹に突き刺さっていた。
魔人と呼ばれた何かは、そのまま動かなくなり、漆黒の灰となって、ハラハラと飛び散っていた。
そこには、もう、ナツとシュガーと少年の姿は、なくなっていた。
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