第1話

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逃げた先はまたやけにうまそうな匂いがする。 さっきとは打って変わって静かな感じだ、 グツグツと奇妙な音がする 『おやっさんもう一本付けてくれ、  がんもにイカゲソ、こんにゃくにたまごくれ』 なんだ呪文か? 俺が近づいていくと、 そこにいた人族が、 『なんだお前、そんな格好して、どこからか逃げてきたのか?  ははは、よく来たなあ、こんな夜は、  一人より二人二人よりもう一匹って、  なっ、おやっさん。  おやっさんこいつに卵と、牛すねでもやってくれ。』 『はいよ』 そう言って 俺の前に素晴らしくうまそうな匂いの食べ物らしきものを おいた。 ガツガツと食べると、 そいつは満足そうに笑って、 『うまいか~?それは俺からのクリスマスプレゼントだ。』 といった。 そしてグイグイと俺の頭を撫でつけ、 『メリークリスマス』 愉快そうに笑った。
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