嫉妬

2/6
前へ
/98ページ
次へ
  チャイムが鳴り、教室から解放された学生達で賑わいだす校内。 放課後、潤一と勇は学校の玄関で待ち合わせし、二人は共に帰り道を歩いていた。 辺りはオレンジ色の光に照らされ、空は見事なグラデーションになっている。 「おー、すげーキレイだな勇」 「だな」 二人はそれを見上げながら住宅街の路地の角を曲がった。 すると、その先に、勇と同じくらいの歳の女子高生がいて、彼女は潤一と勇にぶつかりそうになった。 「あっ…!」 「おっと」 「…!」 女子は勇の顔を見るなり、下を向いて足早に去って行った。 潤一は女子から勇へ視線を戻すと、訝しげに眉をひそめて言った。 「…あ?…なにあれ。 勇の顔見て小走りして行ったぞ」  
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

347人が本棚に入れています
本棚に追加