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雨が降っていた。
放課後の静かな教室に、雨音だけが響いていた。
静寂に包まれた教室には二人の男女が立っている。
「…話ってなに? 冬木さん」
最初に口を開いたのは 男の方、潤一だ。
潤一の問い掛けに顔を赤くした女子は、チラチラと潤一の顔と床を交互に見て、やっとの思いで言葉を口にする。
「…潤一君…、あの…っ、好きです!
私とつき合って下さいっ…!」
彼女の精一杯の言葉に、潤一は表情を変えずに言った。
「ゴメン」
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