Prologue

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―――――――― まるで先ほどまでの静けさが嘘のように会場はざわめいていた。 ひとりは先ほどの彼女の存在感に驚愕し、 ひとりは彼女の演技に感動して、 ひとりは彼女は誰なんだと騒いでいた。 誰もが彼女に魅了されていた。 そんな中、会場の片隅では少し派手な男女の集団が周囲同様興奮したように話をしていた。 その中の…ひとりの男は妖しげに妖艶に微笑み、一人呟いた。 何かを言った彼に、隣で他の友人と興奮気味に話していた友人の女が聞き返すと、彼はまるで女性のように甲高い声で 「えー?何でもないよ。すごかったねぇ!!」 と彼女達の輪に入っていった。 先ほどまで上演されていた舞台に多くの人が興奮していた中、彼はこう呟いたのだ。 .
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