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ふざけんなっ!
と立川のマックでポテトをむしゃむしゃとかじりながらしばし休憩。
いくら、人が少ないからって一時間も電車に乗って痴漢にあわないなんて事が有り得るのかしら?
イライラしていると、ふにゃふにゃになったポテトがヤル気ないように見えて、ますます腹が立つ。
ふと視線を横から感じた。
隣のテーブルを見ると二人の主婦がお喋りをしている。
二人とも大層若くてまだ10代に見えた。ぎゃあぎゃあとうるさい。
その脇にほっとかれてちんまりと座った2歳くらいのガキが、私の事をお口をかぽーんとあけながらとじぃっと見つめていた。
口からヨダレなんか垂らしちゃって。
下品!
いや、可愛い私にみとれているのか?
そうか、お前は分かるか!私の魅力が!
何となく励まされて私は席を立った。
気を取り直して、もう一度南武線に乗り込むと、今度は逆の終点『川崎』まで。
それでも痴漢にあわなかったらまた『立川』まで。
もう痴漢にあうまではエンドレス!
そっちがその気なら、こっちももう本気よ!!
その日、『川崎』~『立川』間を三往復。
夜の8時くらいになると、ずっと立ちっぱなしなので、疲れ果て、帰る事にした。
そう…結局私は痴漢にあわなかった…。
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