第1話その2~決意~

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そんな彼女がバイトにくるなりぷりぷりと怒っている。 「おはよ!レイカちゃんどしたのー?なんか機嫌悪い?」 「あ、優雨おはよー…もう聞いてよー!最悪!来る途中電車で痴漢!マジ最悪!」 「わ!大丈夫だったー?最近痴漢多いよねー!!」 と話を合わしているが、実は私は痴漢にあった事がない。 世の中の女の子達は、10人に聞いたら10人が痴漢被害経験者だ。 なのに!! こんなに可愛い私は未経験者なのだ! なぜに? こんな妖怪カレイ女より、私は女として魅力がないの!? 「もうさ、痴漢するヤツ死刑でいいよねー。」 と妖怪は愚痴っているが、私にはどこか誇らしげに自慢されているように聞こえる。 さらに妖怪は 「うちの身体に触っていーのは彼氏だけだっつーの!」 「っつ!?」 彼氏いんのかよっ!? 私は「このカレイ女め!」と砂をかけてやろうかと思ったけど、砂がないので砂糖をぶっかけてやった。 もちろん手がすべった風にね。 バイトが夜の8時に終わり家路につく途中、私はてろてろと自転車をこぎながら、ある決意をした。 「こうなったら、意地でも痴漢にあってやる!!」 自転車をこぐ脚にぐいーんと力が入った。
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