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服や下着以外にもバッグや財布、傘とかも置いてあるけど、選ぶのは下着だけにした。
上も下も、服の上からあてがい、大きさを確認して三着ずつ購入して、さっそくトイレで着替えてもらう。
それにしても、学習能力が高くて驚く。昨日は服の着方も知らなかったのに、今は、説明しただけで下着を着ることができた。
……時間は、少しかかったけど。
「こ、この子に、似合う服、選んでもらえますか?」先ほど足を止めた服屋に入り、話しかけやすそうな店員さんを捕まえる。ちょっとどもってしまったのは、仕方がない。
初めて入った女性用の服屋で、こんな台詞。…言う時が来るとは…。
選んでもらった服を持ってアゲハは試着室に入っていった。さっき、一人で下着も着られたし、大丈夫だろう。
そんなことを考えていたら、
「かわいい彼女さんですね」
店員さんに軽く爆弾を放られた。違います、と言ったけど、見事に真っ赤になった僕の顔では、ただの照れ隠しにしか見えなかったに違いない。
店員さんおすすめのワンピースと試着した上下、合わせて三セットを購入。
あぁ、今日だけで先月のバイト代の七割が消えていった。
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