二人に起こった奇妙な出来事

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――― ―――――― ――――――――― 「お、終わったぁ」 可愛は控え室に入るなり脱力し、椅子にドッカリと座りハーッと息を吐いていると、 『コンコン』とドアがノックされ、あ、きっと樹利かな?と思いつつ「どうぞ」と声を上げると、 「お疲れ様」 と愛羅が姿を現した。 「あ、ああ」 彼女の姿に慌てて立ち上がると、 「座ったままでいいのに」 と勢いよく抱き付いて来て、壁に身体を押し付けられた。 「聞いたわよ、あの冴えない子と付き合ってるんですって?驚いちゃった」 見上げながらそう言って目を細めた愛羅に、何も言葉を返せずにいると、 「でも、樹利の気持ち分かる気がするな。 珍しいタイプに好奇心が疼いてつまみ食いしただけなのよね? だけど、そろそろ飽きてきたんじゃない?」 そう言って露骨に胸を押し付けながら、頬に手を触れて来た。 「――えっ?」 そうなの、かな? 樹利さんは私が珍しいタイプだから、好奇心で付き合ったのかな? バクバクと心臓が音を立てる。
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