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「だ、だけど樹利さんがどうしても嫌だったら、やめます。他の方法を考えましょうか」
俯きながらそう告げた可愛に、
「――ああ、もう!
分かった、俺も男だ。腹を括るよ」
そう言ってドサッとベッドに横たわった。
「そ、それじゃあ、いい……ですか?」
そう言ってためらいがちに、それでも積極的に覆いかぶさる可愛に、
「可愛ーっ!いきなり覆い被さるって、人が違ってる」
と樹利は真っ赤になって声を上げた。
「う、うん、自分でもそう思う。
でも、なんか突き動かされるみたに勝手に身体が動いちゃって……」
「仕方ないな、俺の身体だし」
「でも私、どうしたらいいのか分からなくて。
樹利さんが私にするみたいに、上手く出来そうになくて」
弱ったように眉を下げた可愛に、樹利は小さく笑った。
「大丈夫、カラダはきっと覚えてるから」
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