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「は、はい。なるべく優しくしますね」
「ああ、頼むよ。
実はマジで怖いから。
受ける側の女の子ってこうなんだな。あの時の……可愛の気持ちが分かった気がする」
「えっ?」
「こんなに怖いのに……、あの時、俺を受け入れてくれてありがとうな」
そう言って頬に手を触れた樹利に、可愛の胸は熱くなり目に涙を浮かべた。
「―――樹利さん。
樹利さんこそ、こんなに悶々とした感じだったのに、優しくしてくれてありがとう。
それなのに今の私はなんか、コントロールが効かなくて無理やりシちゃいそうです」
「こ、怖いこと言うなよ」
「ご、ごめんなさい」
「とりあえず、見上げて自分の顔があるって、どーも変な気分だから目を閉じるな」
「あ、私も同じなので、目を閉じますね」
そう言って二人は目を閉じ、キスを交わした。
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