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唇が重なり、舌が交わるなり、もうどちらがどちらなんて分からなくない。
しっかりと抱き締め合って、触れる肌が心地いい。
わっ、私ってこんな風に柔らかいんだ。
いつも樹利さんの引き締まった肌ばかり感じていたけど、マシュマロみたいにふわふわしてる。
薄目を開けて見下ろすと、ギュッと目を閉じ頬を紅潮させている姿に、自分の姿にも関わらずキュンと胸が詰まった。
どうしよう、今すぐひとつになりたい。
しかし樹利はすぐに跳ねるように身をそらし、
「うぎゃあ、やっぱり気持ち悪ッ」
と手をかざした。
「そ、そんな!気持ち悪いって」
「わ、悪い。分かってるんだけど」
樹利はハーッと額を押さえ、
「よし、次は覚悟を決める。
それより可愛、避妊もせずにいきなり入れようとすんなよ。避妊具、そこの引き出しにあるの分かってるだろ?」
「あ、はい。すみません。なんか色々コントロールが出来なくて」
「女側になってたからつい任せてたら、まさかいきなり入れようとするなんて」
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