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―――んんっ?
なんだ、隣に寝てるのは男なのか?
と思わず下腹部に手を伸ばしてみると、朝のせいか臨戦態勢となった立派な『男性自身』が存在し、
「うわッ」
と勢いよく目を開いて、身体を起こした。
誰だよ、俺のベッドで裸で寝てる男は!
もしかして俺は何かの間違いを犯したのか?
今の俺は昨日までの俺とは違うのか?
ギョッとしながら隣に視線を向けると、そこには焦げ茶色の柔らかそうな髪に、整った顔立ちの男が心地良さそうに横向きで眠っていた。
こ…こいつは誰だ?
なんだかすげー俺に似てるな。
って、すげーどころじゃなくて、瓜二つなんじゃ?
そう思い怪訝に眉を寄せながら、その男に顔を近付けると、視線を感じたのか、
「……おはよ、ございます、樹利さん」
と『彼』が目を擦りながら、ムニャムニャと目を覚ました。
その男はこちら見るなり、
「――えっ?なんで私がそこにいるの?」
と目を見開いた。
驚き見開いた男の目の中には、『可愛』の姿が映っていて、
「―――はっ?」
と樹利は勢いよくベッドを下りて、鏡を見ると、そこに映っているのは『菅野樹利』ではなく、呆然と鏡を覗く全裸の可愛の姿。
「マ、マジで?どういうことだ?」
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