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「萌々乃様。」
「え？」
美雨が話かけてきた。
「あの子、浅羽君？でしたっけ。いい子ですね。」
何故か美雨はニヤついている。
「何？美雨。気に入ったの？」
「そんなぁ！とんでもないです。萌々乃様の彼氏様をなんて！」
「…はぁ？」
なんというか、勘違いしやすいタイプなのか？
たまたま同級生だった奴を手当てしただけで彼氏と勘違い。
迷惑もいいところだ。
「本当彼氏じゃないから。やめてよそういうの…。」
半場呆れ状態だった。
「そうなんですか？」
美雨が驚いた顔で見つめてくる。
「当たり前でしょ。今日浅羽って名前知ったのよ？」
「おっかしぃなぁ…。」
「彼、萌々乃さんの事何でも知ってるって言ってましたよ？」
「……。」
浅羽、日向。確かに高校は同じクラスだ。
だが所詮ただのクラスメイト。
それなのに。何でも知っているという関係では絶対にないのに。
萌々乃の頭は疑問で溢れていた。
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