第1話

「登場人物等の紹介」

【リべレイター①】

　解放者という意味を持つ団体名。普段は孤児院の管理をしているが裏の顔は義賊である。主に社会の裏側で勃発する事件を喰いとめたり、法で裁けない人間を断罪することを理念としている。孤児院の子供たちの大半は非行を繰り返したり育児放棄された子供である。
　彼らをまっとうな社会人に育て上げるのもまたリべレイターの理念のひとつなのだ。
　解放者は正義の犯罪組織。彼らにとっての犯罪行為は覚悟と決意の形なのだ。

『日下部庵』

　十六歳。中肉中背とラフな服装が特徴の少年。生意気かつお茶目な性格。リべレイターのリーダー。十月二十日生まれ。好きな食べ物は天丼。嫌いな食べ物は酢の物。
　恥ずかしがりやな一面を持ち、褒められたり感謝されたりすると冷たく当たることがある。
　実咲とは幼馴染で阿吽の呼吸だと評判。しかし、恋愛感情はあまりなく、どちらかと言うと兄妹のように考えているようだ。
　イエロージャーナリズムというドグマを使用するシンカー。この能力は情報を拡大させる能力である。ビーダマを隕石に変えたりトカゲを恐竜に変えたりする能力といえばわかりやすいか。
　この能力は相手の脳内の情報を書き換えているだけなので、フィールド自体には影響がない。ただ、件の能力で見せられた隕石にぶつかることで、ショック死をする可能性は充分にある。

『新谷実咲』

　十六歳。セミロングな緑色の髪をバレッタで留めている。ほんわかした感じの小動物っぽい癒し系少女。三月三日生まれ好物はホウレンソウのおひたし。脂っこいものが苦手。語尾を伸ばす。基本的に皆に気配りをするせいで自身の意見を言えない傾向にある。プルタブと悪戦苦闘するぐらい非力なので戦闘向きではない。
　秘密主義のドグマを使用するシンカー。これは相手の知らない事柄を秘密にする能力である。ひらがなを知らない子供にひらがなの情報を秘密にした場合、その子供は彼女が能力を解くまでずっとひらがなに関しての五感で得る情報をシャットアウトされる。