第1話『先輩がツンデレだった件について』

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夕日が落ちるのを見ながら帰路につく。 普段なら綺麗な空だぜ、とか思うのだが今はそれどころじゃない。 だって美少女と並びながら帰ってるんだもん。 なんだよこれ、やっぱギャルゲじゃね!? 俺、夢見てんのかな。 15年間生きてて今ほど嬉しいと感じたことは無かった気がする。 でも、ひとつ問題があるんだよな。 会話がゼロ さっきからずっと沈黙が続いてる。 やべぇよ、こんなの俺のマニュアルには載ってなかったぜ! 女の子で今何が流行ってるかなんてわかんねぇぞ!? いや、自分の好きなものの話を… アニメとロックについてしか話せねぇぇぇぇ それ以外ないと言っても過言じゃないぐらい趣味がゼロだ。 つか、アニメとか言っちゃダメだろ。 中学卒業とともに脱オタク宣言したけど結局無理で、隠れオタクに寝返った俺が、今ここで隠れオタクばらしちゃダメだろ!? 隠した意味ねぇよ。 ロックはどうだ!? あ、ダメだ。 中3の時に好きな子にギターの話ばっかしてたら受信拒否にされてんだった。 うっ、俺の黒歴史が… じゃなくって! な ん か 話 題 無 い の か よ ! よく考えろ、好きな食べ物とかあるじゃん! はっ!そうだ好きな食べ物があったじゃないか! なんで気付かなかったんだよ俺! よし、思いついたら即行動! 「先p「星k」 見事に被った。
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