第1話『先輩がツンデレだった件について』

10/25
前へ
/91ページ
次へ
美咲さんのメアドをゲットした俺は、あの後特筆することもないような他愛もない会話をして帰った。 でも、こういう普通な日常って大事だと思う。 やはり、平凡が一番だ。 現実逃避終わり。 そしていま、俺が何をしているかと言うと。 「はあ!?保健室で寝てた!?あんた、ふざけんじゃないわよ!!」 絶賛、怒られ中である。 「いや、だからね。色々あったんだよぉぉぉぉっ」 母さん、信じて欲しい。今回は俺無罪。 「それにしたってあの時間、遅刻じゃない!なんか、変な事ぶつぶつ言ってたし…あーキモい」 き、聞かれてたのかよ。 つか、息子にキモいはないだろ!泣くぞ。 「う、うるさいやーい」 「はぁ~ったく何考えてんだか」ブツブツ ああっ!あのババァ!独り言を聞こえるように少し大きめな声で言いやがって… いつか、やられた分だけやり返してやる。 倍返しだ! 「おかえり(笑)」 おい、なんで笑い堪えてるんだお前は。 良き理解者だったはずだろ!? 「ただいまっ!」 ソファーに寝転び、笑い堪えてる弟にドロップキック。 こんな憎まれ口をたたくのに小学5年生だからな、手加減はしてやってる。多分…。 「やろう、ぶっころしてやる」 「おい、こら!」 やろう、ぶっころしてやるとは言わずもがなネット用語である。 ネット用語じゃなければ今頃100倍返しどころの話じゃない。 畜生、ネタだからって調子乗りやがって。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加