41人が本棚に入れています
本棚に追加
「ところで星川くん。【文芸部】とか、興味ない?」
いきなり、名前を言ったのは、宣伝のためかよ!?
俺のときめきを返してほしい。
「文芸部ですか…。本読むのは好きですよ?」
「なら!文芸部来ない!?星川くんなら大歓迎!」
おっ、これが巷で噂の部内恋愛フラグがたった瞬間なんじゃないのか!?
でも、多分人数足りないからだろうしな…。
いや、マイナスになってる場合じゃない!
「実は、俺も文芸部に入りたいと思ってたんです。」
これは、フラグ!
折ってたまるものか!!
「本当に!?嬉しいわ!」
うおっ!?なんだこの眩しい笑顔の破壊力ッ!
下心で構成されてる俺を浄化させる気か!?
「今日放課後、部活きてくれない?自販機の前で待ってるから!」
ぬっ…笑顔の破壊力5…500…5万…まだ上がっていくだと!?
「あれ?星川くん?」
か、顔を覗き込むとかやばいっす。萌え死ぬっ。
「せ、先輩。か、顔が近…」
「ひ、ひゃっ」
「ひでぶっ」バタン
…。
あれ、なんで俺、空見てるんだ?
ん?これは先輩の足…だよな?
うぐっ…頭と背中が痛い!
つまり俺、
倒れてるの!?
「あっ、星川くんごめん、つい…」
「つい…ってレベルじゃないっすよ…」
あんたはどんだけ壮絶な人生送ってきたんだ!
「星川くん?星川くん!?」
頭を強く打ったせいか意識が遠くなってきた。
先輩の問いかけに答えることはできそうにない。
だんだん薄れ行く景色の中で先輩がおろおろしてるのが見える。
あれ、この位置からだとスカートの中が…
水色と白の縞パンだった。
母さん、産んでくれてありがとう…
母への感謝を最後に俺の意識は途絶えたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!