第1章 ケイ・ソルガイア

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「この野郎が」 エディは呆れるように吐き捨てるが、暗闇でもその口元が緩んでいるのが分かる。ケイも目を細めた。 「野郎は、そっひ、ひゃないか」 再び出ようとするあくびを今度は我慢しない。ケイはそこに仰向けに寝転がった。 綺麗な夜空だ。無数の星々が瞬き、月は静かに微笑む。 「知ってたか?ケイ」 「何を?」 ケイは頭だけを起こしてエディを見た。 「コルツが明日で14歳になる」 「14歳?……ってことは」 ああ、とエディは満足げに答える。 「見張り番が一人増える」 「やった!」 座っていたら手を打ったはずだ。番が一人増えるとはつまり、それぞれの番に当たる頻度が減ることを意味する。
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