プロローグのような何か

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「くっ………………」 “塊”全体から放出され続ける《歪み》は 一つにまとまり 生き物のように形を変え続ける 「あいつが来るまで押さえ続けなければ……………ぐぅっっ!!!」 《歪み》のうねりが大きくなった 押さえ続けられるかわからない 広大な“塊”の 隅々から勢いよく噴き出すそれは すでに男の力の範囲を超えていた 男「畜生が………… 壊しても壊してもキリがねえ 早く…………早く来いっ!!!!」 ピキンッ………と 男の背後の空間に罅が入る それはどんどんと大きくなり 「すまない…………待たせてしまった」 その罅を纏うかのように 長い黒髪の女が現れる 絶世の美女と 形容することすら思いとどまるその美貌を前に 男は只憮然としていた 男「どうでもいいから早くしろ!! これはもう俺の力の及ぶ範囲を超えている」 女「そうであったな すまない 私も手を貸そ………ッッ!!??」
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