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「それ、桜雪が援護します!」
「あたしも援護するわ、ナトリ!」
「いーよ。あたしと勝負だ、ずばばばばーん!」
「くしゃしゃしゃしゃしゃ!この黒猫三番、女を殺めるつもりはない!ひざまづけ、かしづけ!くしゃしゃしゃしゃ!」
ナガメはそれを訊くと、窓から逃げ去った。
華去爾は廃れた銃を構え、黒猫に立ち向かう。
「これが俺のやり方だ!」
「くしゃしゃ!それならナガメ勢力はこうだ!」
「俺たちの総本山が逃げたから撤退するわ!」
「くしゃしゃしゃ!させないよん」
黒猫はかかとを鳴らして飛んだ。
「我は黒猫三番、参る!」
「よし、華さん、やっちまってください!」
「漢と漢の一発勝負だ!」
加藤狂と漆器がそう言うと、ナトリは欠伸をかました。
「いーけど、寝るね。ばいばい」
出来損ないだけど、ごめん、と呟いて華去爾にカツンと右腕に取りつけたブリュームを合わせた。
「了解しました。俺が統括します」
「くしゃしゃしゃ!黒猫三番のバルカンを受けて見よ!」
「逃げて!華!」
諒花の言葉に、華は地面を蹴った。そこに着弾する弾丸。土埃が舞い上がる。
――今だ!
華去爾は廃れたマグナム3口径だけで突撃した。一発撃ったものの、黒猫には届かない。
「くしゃしゃ!お前できんじゃん!そら、もう一発撃ってみそ!」
「なんだとこの野郎!」
もう二発撃つ華去爾。その弾は黒猫の足をかすめた。
「痛ェ!なんだ、やれるんじゃん!きしゃしゃしゃ!かしづけ、ひざまずけ!本気を出すぞ!」
「みんな、離れて!」
桜雪の言葉に、工場から全員退避した。
「これで二人きりになったな」
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