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「……」
はい、会話終了。
さっきからこんな調子で、
ほとんど会話らしい会話はしていない。
どうやら竜也は、おしゃべりが好きじゃないみたいだ。
もっと。
先輩の色んなことを知りたいのにな。
手はちゃんと動かしながら、
ちょっと横顔を覗き見る。
もちろん、凄くかっこいいんだけれど。
醸し出されるオーラが少し近寄り難い。
校内で見かけたときも、
彼の周りだけ見えない壁があるようで。
女の子たちに囲まれることもない。
……他の生徒会役員と違って。
「高2も終わり」
「え? あ、早いですっ」
「君は真剣に数えすぎだ。
多めに入っていればいいんだよ」
「はぅ……」
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