序章 プロローグ

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「それは私も許せないけど……クオンも見たでしょ?アイツの強さを。今の私達じゃ……」 「そうだな……」 確かに今の俺達がアイツと戦っても、返り討ちにあうのが目に見えている。 だからもっと強くならないと。 でも父さんは居ないし、誰かに剣術を習えれば……。そうか!! 「チグサ、アルハレストに向かおう」 「アルハレスト?……ああ!!」 チグサは察してくれたみたいだ。 王都アルハレスト。 父さんが騎士団に入り、清流の騎士と呼ばれる程の強さを身につけた場所だ。 小さいころ数回しか行った事ないが、面識はある。 アルハレストで修行して、アイツを倒せるようになるんだ!! 「時間はかかるだろうけど……ついてきてくれるか?」 「勿論よ。私にとっても、アイツは仇なんだから!!」 「……ありがとう、チグサ。どうする?今日のうちに行ける所まで行くか?」 アルハレストまでは大陸を越えていかなきゃいけないから、すぐには着かない。とはいえ、あまりモタモタするわけにもいかない。 「私は大丈夫だよ。クオンは?」 「俺も大丈夫だ。じゃあ行くか」 「うん!!」 俺達はアルハレストに向かうため、草原を歩きだした。
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