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「まぁ、こんなものか」
俺は一人呟き、酒場を後にする。
あれだけ目立つ格好した奴だから冒険者なら知ってるかと思ったが、分かったのはロリエス・スティンガルという名前だけで、それ以外はわからないらしい。
とりあえず名前だけが分かったでもいいか。
力をつけながら、奴のことを探せばいい。
そしてしばらく歩いていると、宿屋に到着。
「チグサ・ブルーマリーの仲間なんだが」
「畏まりました。失礼ですが、お名前をよろしいでしょうか?」
「クオン・カートレットだ」
「ありがとうございます。部屋はこちらになります」
店番の女性は帳簿を確認すると、部屋の鍵を渡してきた。
それを受け取り、俺は部屋に向かう。
そういえばチグサは、あれから寝てるのだろうか?
少しして部屋についたのでノックするが、返事はない。
もしかして風呂か?と思い待つが、無反応。
仕方なく鍵を使い部屋に入るが、物音一つしない。
が、それもそのはずだ。
チグサはベッドで寝てるのだから。
「起こしてまで話すことじゃないな」
俺はなるべく音をたてずに風呂と食事をすませ、眠りにつくのだった。
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