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窓から射す柔らかい日差しを浴び、目を覚ました。
俺の名前はクオン・カートレット。
この大陸シルフィードにある小さな村、ロギンクスに住んでいる。
そして今日も日課である父さんとの修行をするべく、起床したわけだ。いつもなら隣に住む幼なじみが起こしてくれるのだが、置いていきやがったなアイツ。
まぁ俺が悪いから、アイツを責めるのはお門違いなのだが。
そんな事を思いつつ、俺は外にでる準備をする。
髪よし、服よし、剣も持ったっと。忘れ物はないな。手早く確認を済ませ、家を出る。
すると暖かい風が頬を撫で、見慣れた風景がとびこんでくる。
畑仕事をしている人、忙しく村を走りまわる人、元気な声をだし客引きしている人……。街に比べたらここは田舎だけど、俺はこの雰囲気が好きだ。
「おはよう、クオン。シグレとチグサはもう行ってるぞ?」
「そうだ、俺も急がないと。ありがとうございます」
どうやらだいぶボーっとしてたみたいだ。
早く行かないと父さんはともかく、チグサは煩いからな。
俺は足早に家の前から去り、裏の獣道に足を進めた。
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