序章 プロローグ

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「うわ!?」 「キャッ!?」 いきなりでうまく尻餅をついてしまったが、急いで辺りを見渡してみる。 父さんも奴も居ないけど、この景色は見覚えがある。確かここは、ロギンクスに行くまでの山の麓か? 「チグサ、ここって……」 「ええ。ロギンクスの麓ね。ここならまだそう遠くないし、おじ様の所に行け」 刹那。ロギンクスの方から凄まじい爆発音と、村全体を包んでいるであろう火柱が巻きおこった。 さらに地響きが鳴り、辺りの木々が倒れてくる。 「チグサ!!ここは危険だ!!一旦、離れよう!!」 「わかったわ!!」 こうして俺達はあてもなく走った。 俺達は村を出たことがないから、どこに町や村があるかわからない。 それでも父さんが救ってくれたこの命、簡単に捨てる訳にはいかないから。 ―――――――――――― 「はぁ……はぁ……」 どれくらい走ったか。 ロギンクスはとっくに見えなくなり、地響きもしない所で俺達は足を止めた。 ちょうどよく一休みできそうな岩もあるし、モンスターがいる気配もない。 ここで休憩するか。 そう思い地面に座り込むとチグサも察してくれたのか、俺の隣に座った。
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