青年の終止符

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感覚がない 映る景色は真っ白 これは死んだ時の感覚……? だが…何かが違う 一度死んだことがあるわけではないが、何かが違う なにか、生温い 鋭い視線を感じる さらに、真っ白だった景色が、だんだん色を付けていく そして紫色にかわった 他にもなにかあるような気がするが、視界がぼやけて紫色しかみえない 「あなたはまだ、死んでないわよ?」 誰だ… 身体を動かそうとしたが、そんなことできるはずもなかった 「誰?あなたは私のこと覚えていると思ったのだけれど…」 俺の声が聞こえるのか……? 口は動かない、声が出るわけでもない 考えていることが読まれてる…? 「ほら、あなたのお母さん、美希(ミキ)のお葬式にいた」 ……あの葬式だってのに空気読めてないような妙に派手な服を着た人か 「ちょ!それはいいすぎじゃない?」 あぁ…悪い 「まったく失礼しちゃうわ 折角生きる術を与えてあげようとわざわざ来たのに」
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