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生きる術…?
その言葉に反応し、また動こうとするが、やはり動かない
まず身体があることさえ怪しい
「あなたはまだ死んでいないわ、身体もまだあるわよ
四分の三はもう死んでいるみたいだけど」
それはどういう状況だよ、それ
「ま、微妙な感じね
私はあなたの両親の頼みで、あなたを幻想郷に落とさなきゃいけないの」
父さんと母さんの……?
それに幻想郷?
わけのわからない単語が彼女の口から次々と出てくる
「理解できてないのはわかるけど、いますぐ幻想に落とさなきゃ助からないから説明は後よ
あなたは四分の三は幽霊だから~…そうね、あそこにでも送ろうかしら」
次の瞬間、落ちる感覚に襲われた
落ちる恐怖と、感覚が感じられて身体がある安心感が一気に頭を横切る
「一名様、ご案内~♪」
しかし、そんなことよりも一番に……
稀代のことが、心配で仕方なかった
あいつはいま、いなくなった俺を見て泣き喚いているのだろうか…?
どうしているのだろうか…?
落ちている途中に、俺の意識は途切れた
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