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「チカ」
アズキがオレを見る。
オレもアズキを見た。
「 …本音で話そうぜ」
――何の変哲もない日常、オレたちのいつもの帰り道。
このままでいいとオレは思ってた。
恋なんて、一時の気の迷いだ。
長い一生の内の、一瞬の心の乱れだ。
たまたま高校で知り合って、
たまたま同じクラスで、
たまたま隣の席で、
たまたま気が合って。
それがたまたま好きになって。
オレたちはこれからも、こんなたまたまでいいと思う。
…これもすべて、
未来へ向かうオレたちの、
同じ一日。
...chika@end.
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