01*chika

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「自分で見ろ」 「オレ、サムイ。 チカ、ツヨイ」 「…画面見るだけだろ」 「オレ、ムリ。 チカ、イケル」 「…」 オレは小さく息をつくと、携帯の画面を確認した。 アズキの彼女だった。 「…」 「誰?」 オレの手の中で、アズキの彼女がアズキを呼んでいる。 「チカ?」 「…三上」 そう言ってオレは、携帯の画面をアズキに向けた。 「…手ぇ出せ」 「オレ、ムリ」 「…切れるだろ」 「チカ、ね、それ、押して」 「…」 「オレが出れるようにして」 「…」 オレは画面をタップする。 そしてアズキの彼女とアズキが繋がった…はずだった。 「…手ぇ出せ!」 オレの小声。 アズキがなぜだか嬉しそうに笑う。 「寒い、出せない」 「…」 「スピーカーにして」 「…」 苛立ったオレのため息が漏れる。 オレが画面を操作すると、突然、女の震える声が聞こえてきた。 .
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