第五章 輪郭

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   もっともそれらは再び黙っていない方々の介入があったりだとか、警察も動き出し始めたりと諸々の揉め事や事情があってすぐに止めたそうだが。  どちらにしても、自己本位の面白半分。全てにおいての動機が刺激と金。  趣味と実益を兼ね備えているなどとうそぶいていたそうだ。  ある意味筋が通っているその道専門の人間達より、なんでもアリな分タチが悪いといえよう。  ちょっと、話を聞いて内容を見ただけで反吐が出ると涼子は思った。つくづく腐りきっていると。  もちろん自分に生き方や美学を語る資格などはない。外から見れば私と青木は五十歩百歩というところだろう。  コイツの人生はコイツのもので。だから口を挟んでもいけない。ルールも自分で決めればいい。  誰にも正しい答えなど解りはしないのだから。
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