第五章 輪郭

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   再び回想していく涼子。  話の途中に雑談でアロハが僅かに漏らした経験談とオブラートに包んではいるが隠しきれない剣呑な雰囲気を見た限り、あいつは間違いなく戦闘要員。  普段は加藤の周辺を警戒するリーダーあたりで常にガードをしているに違いない。  会見後に碓氷に滞りなく終わった旨を報告して、ついでにそういえばと聞いた話ではアロハの男はたぶん篠村というヤツじゃないかとの事。  そいつなら二年前まで航空自衛隊の空挺団。そのなかでも特殊なチームに所属していたヤツだと。  喧嘩も好きだが血を見るのはもっと好きだとよく言っている典型的な腕自慢だそうだ。
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