第五章 輪郭

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   これはお近づきのシルシでサービスですと言いながら。  すぐ過去に青木と関わった事のある者で現在は加藤に逆らえない人間を何人も見つけ出していく。  そのうちの数人は実際に涼子達のもとまでわざわざ足を運んで来た。  加藤に言わせれば青木も住む世界がこちら側に近く生臭い。まともじゃない以上はツテを見つけ辿るのはそう難しくないと。  もちろんマトモな奴が対象ならそれなりのやり方がありますけど、と付け加えるのも忘れなかった。  あとは単純な事実の吸い上げ。過去は確実な人間関係を。現在に至っては推測も含めた交遊関係を洗い出していった。  僅かの時間であらゆる人的情報を駆使し、青木の人脈。その全てを丸裸にしていく。  多種多様な友人関係。小学校から現在までの歴々を全て。  当然漏れているものも少なくないだろうと涼子は思うが、それでも学生からサラリーマン。水商売や芸能関係。ヤのつく職業の方まで様々に。  そのひとつひとつの名前がパソコン上で職業別や年齢別にピックアップされていくさまは圧巻の一言だ。
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