第十三章 交渉

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  「可愛い事言うじゃないの。けど私は死ぬのはもちろん、死ぬまで怯えて暮らすのも絶対にイヤ」  そう言って八重歯をみせた涼子がそのまま話を続ける。 「後はこの案件を受けたアイツらが期待通りの力で段取りを出来るかどうか。私の眼力の真価が問われているワケよ」  まるで決めゼリフを言ったようにハンドルを切りつつ口元を綻ばせた。 「眼力の真価っすね~。イマイチぴんとこないっす」  康介が涼子の横顔を眺めながら言葉を発する。 「そう? しかし、話は戻るけどそのやり手社長さん。もう少しは骨のあるヤツかと思ったんだけど……拍子抜けだったわねぇ」 「……いくらやり手でも所詮一般人。生き死にまではかけてないすから」  当然の事のように康介がそう言った。 「それもそうか」 「けど、本当に重要なのは今日これからなんすよね?」 「まぁね」
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