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俺と幼馴染みは家が隣でいつも一緒に遊んだ。
幼稚園小学校一緒で中学も同じだった。
「ずっと好きです!付き合ってください!」
中学2年の時、初めて告白された。
人生初の告白、だから恋愛には初心者だ。
けど心の中で『俺もこの子の事好きなのか?』とか『可愛いなぁ』とか、悩んだ末に俺はその子と付き合った。
「俺、彼女できた」
その翌日、俺は一番に幼馴染みに彼女ができたことを知らせた。
やっぱり友達よりも幼馴染みに一番に知らせたかった。
へらへら笑う俺に「彼女できたくらい」とか言いそうなお前は
「……よかったね」
とあまり見せない笑った顔で言った。
予想外の言葉に俺は嬉しくて顔が熱くなった。
この時、お前の顔をちゃんと見てればよかった。
何で笑ったのか、何を考えていたのか
上手く表せた笑顔、それに薄く混じった痛みを堪えるような表情に、俺は気づいてやれなかった。
その次の日から幼馴染みは……俺から距離を離してそのまま中学を卒業した。
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