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「ちょっと憧れてたんですよね!一緒に暮らすの。
私の実家は埼玉だし、ちょっと遠いし、この際一緒に住んじゃえば楽だ!って気がついたんですよね。」
半分恥ずかしさ、半分期待で作られたその表情は、俺をさらに混乱させた。
麻友と一緒に暮らす??
えっとー…それは…毎日一緒に起きて、帰ったら麻友がエプロン姿で料理作ってて「お風呂にします?ご飯にします?それとも…」なんて言われて…。
「ちょっと、将慶君!何ニヤニヤしてるんですか~?」
と威圧感たっぷりで聞く。
「あはは~、それは…ちょっとですね…。」
「もしかして、見られてまずい物でもあるんですか??」
「な、ないよ!」
でも実際は麻友のポスターだったり雑誌だったり、密かに集めているのがバレたら恥ずかしいかも。
「でも、楽しみ~!
大丈夫ですか?行っちゃって。」
「ああ、俺の家より友達の家の方が行く事多いし、問題ないよ!」
「本当ですか?やったッ!」
麻友は嬉しさのあまり、俺の腕に抱きついてきた。
大学生になり、自由が増えた。
それはこういう結果も生み、徐々にお互いの距離が近づいていく。
まるで、新婚生活のようで期待に胸膨らませた。
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