後のこと

2/2
前へ
/2ページ
次へ
~「みんなと同じ」にすればよい。       後のことなんか気にしない思考~ 秋のお彼岸の時の話。 お彼岸の後  遅れてお墓参りをすると…  枯れた花、お菓子のビニールの包み、パッケージ、ペットボトル… 風に飛ばされあちこちに散乱! はて? お参りした後の事って、だれも考えてないの?  枯れた花は、誰も片してくれる人なんているわけはありません。 暑さの中、四五日すれば 無残にも茶色に萎れて、花立てにうなだれかかり、水は腐る。お供えしたビニルパック入りのおはぎは、カラスのえさとなり、パックは風に飛ばされて、カサカサ音を立てて、墓地の中をあちこち飛ぶ。一つずつ包まれた駄菓子も同様。カラスが上手に中身だけ食べて、あとは、墓地のそちこちに散らばり放題。何とも殺伐とした光景。 墓地とは、こういうところでしたかね。 お供えするのはいいでしょう。しかし、その後は考えないのでしょうかねえ。 みながそうしてやっているからいいんじゃない?             これは、私の住む地方のみのことなのでしょうか?           「みんながしているから。昔からそうしているから。故人が好きだったお供えを色々持っていこう。」 この単純な思考が、日本人の特徴。  時代は変わっているのです。ビニルは昔はなかった。 そもそも、お墓に食べ物を持って行っても、故人は食べられるわけはないのだから、無駄と言えば無駄。しかし、そこは日本人、食べるものに事欠いた時代は、お供えすることで故人への深い誠意を表し、それを代々伝えたのでしょう。先祖を大切に祀り、お供えする風習を否定するのではありません。  お墓はモニュメント。足を運び、美しい花を手向けて手を合わせれば、故人に対して十分誠意を尽くしたことになるのでは?  蛇足ですが。私の住む山間地では、近年、猪・熊・猿が人家の近くまで出没し、作物を荒らします。お墓の供物も例外ではありません。石碑が倒されたりもするとのこと。お墓への供物は、すべて持ち帰るようにとの通達が回りました。     やれやれ。おかげでお墓は散らからなくなりました。 この「後のことは考えない」思考、他にも、まだまだ気になります。 「原発」問題にもつながっている? と思われてならないのは、 私だけ?
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加