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ゆっくり考える暇を与えずに彼はその距離をどんどん近づけてくる。
「ッだ、だめ!
私きっと幸せすぎて変な顔してる!!」
「…へえ…なら余計にみたいな」
ぼっと顔がさらに熱くなった。
「…桃花本当にかわいい。
もっと、慣れてると思ったのにじゅんじょ―なんだね」
「んなっ!」
私は思わず顔をばっとあげてしまった。
「あ…」
「え?全然変じゃないよ?
顔めっちゃ赤いけど、うん。可愛い」
「………っ!!」
圭斗くんの顔が至近距離でにこりと笑う。
は、はめられた…
どうしよう…彼の前では私の方が子供みたい…!
それに…圭斗くんきれいな顔…
こんな至近距離…目が回りそう!
「っそっちは随分余裕ですことっ!」
「あ、ストップ。桃花照れるのはわかるけど、どうせなら怒らずに笑って?」
「え…?」
「さっきみたいに笑った顔の桃花、見たい。
…愛想笑いじゃなくて、本当の笑顔」
「っ!」
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